【DPO】余剰電力を暗号資産マイニングに転換し利益を最大化するエネルギーサービス

Digital Power-Optimization（DPO）は、電力生産者が持つ余剰電力をビットコインをはじめとする暗号資産のマイニングに転換し利益を最大化するための支援事業を行っている。

再生可能エネルギーは非常にクリーンで「グリーン」である一方、変動が激しく予測不可能なため、時間帯や月、天候によって総発電量が大きく変動する。

米国で最も再生可能エネルギーの導入が進んでいるカリフォルニア州では、全電力に占める再生可能エネルギーの割合が34％に到達し、2045年には100％にする目標を掲げている。しかし2017年ころから発電量が需要を上回り「電力が余る」事態が起きている。過剰な電力は送電網に負担を与えてしまうため、カリフォルニア州は隣接するアリゾナ州やネバダ州にマイナス価格で電力を送電することとなった。

一部の報道ではアリゾナ州は無料の電力と同時に数百万ドルを手に入れたとも言われている。これから再生エネルギーの割合を高めていくその他の州でも同様に電力の生産量と収益性の最適化は課題となっている。

このように発電量の変動は、基礎となる電力価格に大きな影響を与える。そのため、あらゆる種類の電力会社が常に生産量と収益性を最適化することは困難であり、これから再生エネルギーの割合を高めていくその他の州においても、収益を産まない余った電力をどうするかが課題となっている。

DPOは、暗号資産のマイニングが、この不均一で可変的な再生可能電力とマッチするという。つまり電力の供給過多となり収益を産まない電力を、ビットコインなどの暗号資産のマイニングに充てて利益を産むということである。

暗号資産は、基本的に何千行ものコードで構成されており、存在するだけで電力を必要とする。また、非常に複雑な計算を24時間体制で行うマイニングには、さらに多くの電力が必要となる。

暗号資産のマイニングを成功させるために必要なコンピューティングパワーは、マイナーの数が増えれば増えるほど大きくなる。そのため個人でマイニングを行うには、安価な電力源を確保しなければ利益を得ることが難しい。

DPO社は、電力資産の所有者が、資産の使用状況を把握し、運用効率と全体的な収益性を最大化するために設立された。DPOは、企業がその余剰電力をマイニングに向けることを提案し、そのサポートを行うエネルギーサービス・プロバイダーだとしている。

スタートアップバリュー

電力利益を最大化

暗号資産のマイニングに関するDPOの専門知識と、電力事業者が持つ専門知識を組み合わせることで、需要の少ない電力から100ドル/MWh以上の利益を得ることができるという。