グスタフ・アストロム氏は、中国市場で海外のD2Cブランドを促進するアベンチュラ社の共同創業者兼CEO。
同氏は1999年、18歳の時にニューメディア分野で最初のスタートアップを立ち上げてから、Eコマース、大企業のマネージャーとして16年以上の経験を積み上げてきた。
スウェーデン語、英語、中国語の3ヶ国語話者であり、中国、スウェーデン、オーストラリア、カナダ、イタリアで数々の新規事業を立ち上げ、持続的なビジネス関係を構築。
10年ほど前から中国市場を中心に活動。
スタートアップ創業のきっかけ
アベンチュラは10年以上前に、ビジネス経験が豊富なスウェーデン人起業家たちによって中国で設立されました。設立当初は、国際的なブランドを対象とした市場調査会社でした。
次第に、当社は顧客のための完全なオペレーションサービスに焦点を当てるようになりました。これにより、ブランドパートナーとして中国でのビジネスを発展・拡大をさせるために必要なさまざまな能力を構築することができました。
ナスダックに上場
中国進出を目指す国際的なブランドにとって「ワンストップショップ」のオペレーションプラットフォームとなっている私たちは、企業が中国でブランドを確立するための全責任を負います。 現在、私たちのコア・コンピタンス（核となる強み）は、デジタル・チャネルを通じたブランド認知と販売の促進ですが、マーケット・インテリジェンス、物流管理、卸売、IT、財務管理を含む完全なプラットフォームを有しています。
ファッションアクセサリー、ビューティ、ヘルス＆ウェルネス、インテリア／ホーム、機能性食品などの分野に注力しており、ヨーロッパ、アメリカ、アジアなど、あらゆる種類の国際的なブランドと仕事をしています。また、多くの日本ブランドが中国で成功するチャンスがあると考えています。
上海に約90名のスタッフを擁し、香港とストックホルムにもオフィスを構えています。最近、スウェーデンのNasdaq First North（中小新興企業向け市場）に上場しました。これにより、事業規模をさらに拡大し、中国の消費者市場において、カテゴリーリーダーやニッチな国際DTCブランドのためのブランド＆Eコマースアクセラレーターとしての地位を確立しました。
サービスの差別化ポイント
当社のように幅広い能力をカバーできる企業はほとんどありません。これが当社の強みであり、中国でのブランドのビジネス構築に全体的な責任を持つことができます。すべての部分が同期して機能し、市場戦略やその結果に「主体性」を持っていることが重要です。
また、アベンチュラのチームは多文化から構成されており、様々な国のブランドオーナーとのコミュニケーションとコラボレーションが円滑に行えます。また、中国で効率的に活動するためにはローカルな知識が必要ですので、そこも重視したチームとなっています。
サービスの未来
当社は急成長し、拡大しています。前述したように、スウェーデンでのナスダック上場により事業規模が拡大し、有名ブランドから魅力を感じ続けていただいております。また、多くの新しいブランドとビジネス領域の開拓に着手しております。
日本には非常に多くの興味深いブランドがあります。私たちはブランドのポートフォリオを拡大したいと考えており、近い将来、日本のブランドと仕事をしたいと考えています。
私たちはブランドとのジョイントベンチャーを始めています。中国ビジネスにおいてクライアントとの長期的な視野に立った、真のパートナーシップを求めていきます。
（取材＝宮尾卓志 写真＝Aventura）
