
Ian Flanagan
Ian Flanagan(イアン・フラナガン)は、中国でシェアオフィス専門の不動産プラットフォームを提供するTansuo(北京、中国)の創設者。
2005-2008年 ヨーク大学。統計学を専攻。
2015-2016年 papp's teaのCFO。財務分析、予算編成・予測、価格戦略、会計・管理、在庫追跡マネジメント、キャップテーブル管理。
2016-2018 シニアアナリスト、JLL。中国北部のオフィス市場におけるコンサルティングプロジェクト、ホワイトペーパー、四半期報告書の作成。
Leader's Viewpointスタートアップ創業のきっかけ
私は以前、商業用不動産サービスの最大手であるJLLに勤務していました。その時から、自分自身で同じようなビジネスサービスを、それもテクノロジーを核として、提供したいと思うようになりました。そして独学で習得した5つのプログラミング言語を駆使して、アプリを作成しローンチしたのがはじまりです。
Tansuoは、中国でオフィススペースを探すためのオンラインプラットフォームです。私たちは、コンサルタントの市場に関する専門知識にビッグデータ、そしてAIを組み合わせています。
差別化ポイント
JLL、CBREなどのオフライン主体の仲介業者は、一般的にTier1やTier2都市のハイグレードなオフィスビルしかカバーできません。
当社では借り手の判断をサポートする現地エキスパートを保有しておりますが、ほとんどのプロセスがオンラインで自動化されているため、よりスピーディーな賃貸をご提案します。アプリは多言語に対応しており、中国市場に対する参入障壁を低くします。
CO2排出量、インターネット速度、汚染レベル(PM2.5)など、様々なデータを提供するなど、仲介業者として初の試みにも取り組んでいます。
私たちは不動産市場を完全に透明化し、情報の非対称性と利益相反を取り除きます。Tansuoは現在中国200都市の60,000のオフィスビルと6,000のコワーキングスペースを取り扱っています。
サービスの未来
フォーチュン500社のCEO、IPO後のスタートアップ企業の創業者、VCファンドマネージャーなど、複数の著名な投資家との間で、評価額780万ドルのエンジェルラウンドを実施したばかりです。
現在、中国で最も権威のあるアクセラレータープログラムに応募しています。また、世界最大の商業用不動産会社と交渉中で、そのうちの1社をシリーズAのリードインベスターにすることを目標としています。

「Knock-on Benefit/利益の連鎖」 企業がより良い物件をより安く借りられたら、その分をスタッフの給料増加や設備投資に回すことができます。私たちは中国にある一つ一つの会社の立ち上げなどに影響を及ぼすことを肝に命じているからこそ、彼らや彼らの顧客が喜べるためにどうしたら良いかを考え抜き、プラットフォームを創りました。私がTANSUOを始めたのは、「利益の連鎖」で世界の経済を活性化できると信じているからです。イアン・フラナガン
(取材=宮尾卓志 写真=Tansuo)