
Incertio Technology(インセプシオ・テクノロジー)社は、「自律走行トラックでより安全で効率的かつ経済的なTransportation-as-A-Service(TaaS)」を提供している。

Incertio Technology社(中国)の自律走行型大型トラックは、人工知能技術、新エネルギー技術、物流ビッグデータ技術を駆使し、物流企業に効率的で安全な物流ソリューションを提供する。
自律走行トラックの量産化に向けて、業界で初めてゼロから開発した自律走行システム 「XUANYUAN(轩辕)*」 を2021年3月に発表、大手自動車メーカーと共同で開発した自動車グレードのL3/L4自律走行ソフトウェア/ハードウェアを、量産型大型貨物トラックに完全に統合することで、長距離物流の変革を目指す。
XUANYUAN(轩辕 ):アルゴリズム、ソフトウェアプラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、ドライブバイワイヤ車台を統合する。
Incertio Technology社は投資ラウンドシリーズBで総調達額が4億9,000万ドルに達し、シリコンバレーの大型スタートアップ企業をも圧倒する。同社によると、「中国にはおよそ600万台の長距離トラックがあり、1台に付き売上は年間10万ドルとなる。つまり年間4~6千億ドルもの巨大市場が存在する」と述べ、調達額は大げさではないことを強調する。

労働を効率化
現在の長距離トラックには構造上の欠陥がある。
- 高価:600km以上の移動に2人のドライバーが必要、コスト(TCO)の50%以上を占める
- タイムリーさに一貫性がない:カンに頼った時間間隔、
- ドライバー不足により不規律:労働条件、急激な高齢化、マニュアルトラックの運転には高い技能と強い規律が求められる
- スケールメリットがない:多数のトラックドライバーを管理することは困難
自律走行トラックに切り替えるとこれらの問題が解決し、TCOを大幅に削減する。
- 人件費を節約「ドライバー2名から1名へ」
- 燃料費の最適化「10%節約」
独自のスペック
Xuanyuan自律走行システムは、数多くの独自デザインを保有。
超長距離範囲センシング(ULRS)適応ロバスト制御(ARC)、高燃費自動運転アルゴリズム(FEAD)などのアルゴリズムは、大型トラック特有の課題を解決するために開発された。
プラットフォーム
独自に開発したオートモーティブグレードのコンピューティングプラットフォームは、最大245TOPS、1.53TOPS/Wという高いエネルギー効率を実現している。このプラットフォームは複数のチップに対応しており、L2からL4までの自律走行に対応可能である。機能安全とサイバーセキュリティの両方に対応した独自管理システムを構築。スマートなスイッチングで安全性を向上させる。

車台
車両の統合と制御の要求を十分に考慮し、L4指向のコントロール・バイ・ワイヤ車台は、ステアリング、ブレーキ、パワートレイン、パワーサプライの4つのシステムをカバーするインターフェースを完備。
社名:Inceptio Technology
設立:2018/4 上海 中国
創業者:Julian Ma
資金調達:2億7,000万ドル(シリーズB 2021/3)1億2,000万ドル(2020/11)1億ドル(シリーズA 2020/4
分野:長距離自律走行トラック
(Photo: Inceptio Technology, https://en.inceptio.ai/?language=en )