インドのユニクロを創る【プリティカ・メータ/SockSoho社】

Leader's Info

プリティカ・メータ氏(写真左)はインドで最も急成長している男性用プレミアム靴下ブランドを提供するソックソーホー社の共同創業者兼CEO。

プリティカ・メータ氏はニューヨーク州立大学で人工知能の修士号を取得した後、バンク・オブ・アメリカやトリップアドバイザーなどのフォーチュン500企業で働いた。また、TEDトークのアンバサダーを務めるほか、世界経済フォーラムのグローバルシェイパーズにも選ばれている。

Leader's Viewpoint

スタートアップ創業のきっかけ

アメリカでは、女性だけでなく男性にもファッションが浸透していることを実感しました。そこで私は、なぜインドには21世紀の男性のニーズに応える国産ブランドがないのかを考えました。そして、その直後にソックソーホーが誕生したのです。

D2C業界の現状

消費者へのD2C販売のトレンドは、ブランドと顧客の中間に業者を必要としないと考えた米国で始まりました。テクノロジーを利用し、ブランドを構築し、顧客との直接の販売チャネルを確立できたのです。こうすることで、顧客との直接的な関係を築ける上に、制限なく規模を拡大できます。

サービスの差別化ポイント

ソックソーホーは、WhatsAppでのオンラインショッピングの体験をすべて自動化した世界初のスタートアップです。
私たちの成功の秘訣は、Whatsappを使って販売したことです。AIベースのチャットボットを構築し、消費者とのコミュニケーションをシミュレートできます。そこでは消費者がオンラインで買い物をする際のパターンを理解するために、すべてのやり取りから得られるデータとインサイトを活用します。

社内技術を駆使して、消費者行動を模倣するよう改良したチャットボットを、実店舗でのショッピング体験で提供しています。これにより、カスタマーサービスのコストを削減し、顧客満足度を向上。40%以上のコンバージョン率を実現しています。

Whatsappは、ウェブサイトでは提供できないレベルのパーソナライゼーションをもたらします。より多くのユーザーが我々のプラットフォームにやってくることで、AIチャットボットが多くのやり取りを学習し、自身の強化に繋がっていきます。これらのチャットボットが成熟すれば、世界のファッション業界全体のショッピング体験に革命をもたらす可能性があります。

私たちの目的は、インドのユニクロをつくることですが、靴下はその大切な出発点です。

(取材=宮尾卓志 写真=SockSoho)


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