
Quantify
Crypto(クォンティファイ・クリプト)社は、「暗号資産の取引判断をサポートする様々なリアルタイム指標を統合したテクニカル分析サイト」を提供している。

暗号資産の取引は、株式、債券、貴金属、外国為替などの伝統的な資産クラスに比べて、ボラティリティが高いことが特徴である。ビットコインは、その取引の歴史の中で、1日に25%の価格変動があった日が数多くある。
現在8,000以上の暗号資産があるが、多くのプロジェクト(コイン)は実行可能になることはなく、その価値を失うだろう。しかし、暗号資産で成功したトレーダーはコインの価値が小さな時に投資をしているのも事実である。彼らが成功した理由は、ファンダメンタル分析とリサーチによるものが大きい。
また、暗号資産取引市場は24時間開かれているため、複数のウェブサイトから無数のチャートを選別するのは大変な作業で、時には重大なニュースイベントや価格変動を見逃してしまうこともある。
Quantify Crypto社は、暗号資産取引に関わる様々な指標を統合したサイトを提供している。
主要な暗号資産120種類のリアルタイム価格と相場の傾向が表示されているトップページ、自分の思い通りに暗号資産の表示ををカスタマイズできる「Coin Screener」、ひと目で市場概要を把握できる「Terminal」、配置されたタイルの大きさと色で市場規模と相場を示す「Heatmaps」、主要暗号資産の相場が強気か弱気かを現わしている「Signals」など、暗号資産の取引に重要な指標が詰まっている。

同社のディスプレイは、1つの画面で重要なデータが把握できるよう設計されている。暗号資産市場全体の動きや、市場をリードしているコインを識別する。これにより、詳細に分析すべき暗号資産が特定できる。
同社ウェブサイトの主力は、重要な暗号通貨の価格変動の正しい方向性を示すように設計されたトレンドアルゴリズムである。また、流通量の上位300位までに暗号資産のトラッキングを絞ることで、暗号資産市場の時価総額ペースで97%以上をカバーしつつ流通性の低いコインを排除し、市場全体を把握しやすくしている。
追跡する暗号資産は、以下の5つの基準から選定されている。
- Blockchain Transparency Instituteが承認した暗号資産取引所で取引されている
- 正確なテクニカル指標のために流動性とボリュームを維持している
- 複数の取引所で取引されている
- ビットコインに対して取引を行っている
- ステーブルコインではない
Coin Screener
カスタマイズ可能でインタラクティブな仕様となっているCoin Screenerは、お気に入り機能で保有している暗号資産のみを表示したり、全ての指標で並べ替えができるなど、ユーザビリティが高い仕様となっている。
競合と比較し、同社のスクリーナーはテクニカル指標を包括的に表示し、潜在的なエントリーポイントとエグジットポイントに焦点を当てることができるという。

Bullish(強気)&Bearish(弱気)シグナル
リスクオン、リスクオフであるかは暗号資産特有の大きな値動きに重要である。
発生したリアルタイムの価格動向を監視し、強気と弱気のシグナルを提供する。同社のトレンドアルゴリズムは、ボラリティが高い(価格変動が激しい)暗号資産に合わせた設計となっている。

スマートなHeatmaps
目まぐるしく変化する暗号市場全体を把握するための Heatmaps は、色の濃さを利用して、暗号資産市場全体のパフォーマンスを示し、どのコインが市場全体をリードしているかを示す。
同社は、 ビットコイン が画面の1/3~2/3を占めるHeatmapsには意味がないと考える。よってビットコインのタイルサイズを縮小し、主要な暗号資産のタイルサイズを拡大。視覚的に把握しやすくなっている。

テクニカルポイント
Quantify Crypto社は、暗号資産のモメンタム分析には、1時間のローソク足が最も重要であると考えている。同社の調査によると、日足は市場の抵抗線と支持線を定義するのに重要だが、日足のローソク足の期間は暗号資産取引のエントリーとエグジットのポイントとして使用するにはあまりにも遅れている。
例えば、1時間のMACDとトレンドアルゴリズムのローソク足は正確なモメンタム指標であり、日足のボリンジャーバンドはサポートとレジスタンスのレベルを提供していると考えている。
社名:Quantify Crypto
設立:2018 デラウェア US
創業者:John Barry, Alexander Barry
分野:暗号資産テクニカル分析サイト
創業者
NYSE(ニューヨーク証券取引所)のソフトウェア開発者であったJohn Barry(ジョン・バリー)は、プログラミングスキルに長けた息子のAlexander(アレクサンダー)とQuantify Crypto社を立ち上げた。
そして2人は2年間の研究とバックテストを経て、「ボラティリティの高さへの対応」「暗号資産の価格変動の速さについていけるテクニカル分析」「重要な価格変動を発生前に掴むシグナル」「詐欺や悪質な情報からの防御」を課題に掲げ、同サイトを完成させた。

(Photo: Quantify Crypto, https://quantifycrypto.com/)