
Queen of Raw(クイーン・オブ・ロー)社は、「サプライチェーン・ツールを備えたAI搭載型マーケットプレイス」を提供している。

Queen of Rawは、デッドストックを売買することができるサステイナブルなマーケットプレイスであり、オーガニックコットン、ピースシルク、合皮、毛皮から最高品質のデッドストック生地まで、本来であれば処分されるはずだったものを扱っている。これらのサステイナブルな素材の売買を広げていくことがクイーンオブローの使命だ。
同社のプラットフォームはブロックチェーン技術を用い、素材がどこから来てどこに行くのか、持続可能な認証を受けているかなどのデータを追跡し、供給の全体像を把握。未使用の在庫を埋め立て地に廃棄することを避け、利益に変える。Queen of Rawは、40万人以上のユーザーによって数百万ドルと10億ガロン以上の水の節約に貢献している。
国連パートナー企業として、創業者のステファニー・ベネデットCEOが取り上げられている。
新しい服が嫌いな人はいないでしょう。しかし実際には、ファストファッション業界は重大な土地汚染を引き起こしています。生産に使用される繊維の約87%は焼却されるか埋め立てられ、繊維に含まれるマイクロプラスチックは海に流れてしまいます。ファッションを循環型経済に転換するには、再利用やリサイクルが可能な製品を作り、使用済みの衣類や余剰生地の埋立地への廃棄を止め、染料の河川や湖への廃棄をゼロにすることです。ニューヨークの起業家であるステファニー・ベネデットは、埋立地行きの生地やサステイナブルな原材料を循環型経済に移行させるためのオンラインプラットフォームを立ち上げ、すでに10億ガロンの水の節約に貢献しています。2017年、エレン・マッカーサー財団は、「Make Fashion Circular」構想を立ち上げました。この構想では、64の主要ファッションブランドが、衣類が安全で再生可能な素材から作られていることを保証することで、ファッションを持続可能なものにするための140の行動目標を約束しています。消費者は、ファッションを賢く選択し、衣服の修理、再設計、アップサイクルのイノベーションを行うことで、変化を加速させることができます。サステイナビリティは今世界中で流行となってきています。
UNCCD, https://www.youtube.com/watch?v=huPoP1Fd7y0&t=136s
- バークレイズ社とのプログラムを完了、ESG(環境・社会・ガバナンス)レポートを推進。
- SAP SE(ヨーロッパ最大級のソフトウェア会社)とのパートナーシップおよび独自のソフトウェア統合がウォール・ストリート・ジャーナルで掲載
- EUでバイオベースのローカルサスティナブルな循環型ウェアについて会議
- NY循環型都市イニシアチブにレポート(H&M社と共同)、VOGUEビジネスに循環型ファッション・レポートをリリース
- 国連とのパートナーシップを発表
- WeWorkクリエイターアワードで最優秀賞36万ドルを獲得
- テーマ「Be the Love for One Better World」でダライ・ラマと対談
ブロックチェーン技術
ブロックチェーン技術を用いて、無駄な在庫を透明化。サプライチェーンのデータを保護・検証することで、企業の時間とコストの大幅な削減に貢献する。
1,200億ドル以上の未使用繊維を活用
1枚のTシャツを生産するのに平均700ガロンの水が使用され、そのTシャツを(一生分)洗濯するのに、もう700ガロンの水を必要とする。
繊維産業では、毎年26.4兆ガロンの水を使用。このペースだと、2025年までに全人口の3分の2が繊維製品の生産だけで水不足に直面することになる。

Queen of Rawは、1キログラム毎に新しい生地を作るのではなく、売れ残り品を流通させることで節約できた水のガロン数を計測。すでに10億ガロン以上の水を四半期だけで節約し、金額に換算すると数百万ドルになる。「最適化されたサプライチェーンは、人のため、地球のため、そして利益のためのソリューションである」とベネデットCEOは言う。
B2Bスペース
B2Cマーケットプレイスで市場適合性を見つけた後、クイーン・オブ・ローはB2Bスペースに参入。大規模な買い手と売り手に対応するプライベートポータルを構築し、SAPとの提携を開始した。

社名:Queen of Raw
設立:2018/1 ニューヨーク US
創業者:Stephanie Benedetto
資金調達:150万ドル(シード)
分野:循環型ファッションマーケットプレイス
(Photo: Queen of Raw, https://www.queenofraw.com )