【Raysees】世界をリードするVCSELライトエンジンと光学センシング・ソリューション

Raysees

Raysees(レイシーズ)は「大量生産が可能なVCSELチップ製品」を提供している。

SEMI(国際半導体製造装置材料協会)は「世界半導体パッケージング材料アウトルック」を2020年7月28日に発行した。その中で、半導体パッケージング材料市場は、半導体デバイス産業の成長を追い風に、売上規模は2019年の176億ドルから2024年に208億ドルへと拡大すると予測している。

VCSEL(ヴィクセル)チップ は産業用やデータ通信用に広く使われているのに対し、消費分野ではほとんど使わてこなかった。しかし2017年にアップル社が発売した「iPhone X」のFace IDロック解除機能で利用されるようになった。そして3D光学センシングの発展に伴いさらに広い分野で応用されるようになった。

Rayseesは深圳に本社を置くハイテク企業で、米国帰国子女の医師たちによって設立された。彼らは業界で初めて「対パッケージの高チップ比率」という概念を提唱した。スマートフォン本体に占める画面の比率と同様に、パッケージ基板に対する光源チップの使用面積は、パッケージの能力を左右する重要な要素となると考えた。

パッケージングに必要な面積を効率的に減少させ、微細なサイズの光源製品を得るためには、厳しいパッケージング技術が求められる。高チップ化技術は、単に基板を小さくして通常サイズのものに置き換えるだけではない。放熱性や消費電力、性能などさまざまな要素を考慮しなければならないのである。

Rayseesはパッケージングワークフローや材料開発の繊細な設計により、サイズの小型化を実現している。チップレベルでの小型化は、光学システムの設計と統合の作業を大幅に合理化し、顧客の電子機器に大きな柔軟性を与えることができる。

Raysees社による光学センシングモジュールの応用例

光学技術の専門化集団であるRayseesは、VCSELマーケット内におけるチップ消費分野での急拡大を目指す。同社は、CB Insightsが選んだ中国の光電子工学企業42社のうちの1社で、KPMGが選ぶ中国50 のチップテック企業にも選ばれている。

VRay™ VCSEL光源は、半導体光学業界で「対パッケージの最高チップ比率」(REVIE欄参照)を誇る。850nm、940nmの波長を持ち、業界をリードする照明製品や様々なセンシングデバイスに広く使用が可能である。低消費電力、高出力、高PCE、高信頼性を必要とするアプリケーションにも特化している。

(https://www.raysees.com/?post_type=products&page_id=19726%2F)

Raysees, レイシーズパッケージングセンター, 深圳 広東
スタートアップ バリュー

大量生産が可能

現在多くの企業がVCSELチップの設計ができると主張しているが、Rayseesは懐疑的である。VCSEL企業において最も重要なことは、設計が大量生産に移行できることである。同社は自社開発のVCSELエピタキシー技術を用いて、数百枚の6インチウェハーでの量産が可能である。

Raysees製造センター, 合肥市 安徽省

同社の製品は、光出力が数ミリワットから数ワット、波長が850nmと940nmの両方に対応している。ゆえに業界をリードする照明製品や、3Dビジョン、顔認識、セキュリティ監視、運転支援などのアプリケーションに利用される予定である。

光センシングソリューション全体の提供

VCSELチップは、様々な光学部品と統合される。Rayseesは光学設計と光学統合も行っており、より派生的なVCSEL光源の生産が可能である。さらに、VCSEL光源をCMOSセンサーや特定のアルゴリズムと組み合わせれば、例えば顔認識などの光センシングソリューション全体を提供することが可能である。

SR94F4B-H19Aは、3DStructured Light方式に開発されたVCSELドットプロジェクターです。本製品は、回折光学素子(DOE)と940nm VCSELチップを組み合わせた独自の設計により、74 x 56の接眼レンズの実視野(FOV)内に20,000個以上のドットパターンを生成し、屋内外での3D顔形状復元に使用できる。

COMPANY

社名:Raysees/レイシーズ

設立:2018 深圳 中国

創業者:汪洋

資金調達:30万ドル(シリーズA)

分野:半導体メーカー

(Photo: Raysees, https://www.raysees.com/)


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