医師として、そして医療の変革を目指す起業家として【ライアン・グラント/Vori Health社】

Leader's Info

ライアン・グラント博士は、筋骨格をはじめとした総合的なヘルスケアを提供するヴォリ・ヘルス社(サンフランシスコ)の創業者。

理学療法士によるリハビリテーション医療、理学療法、処方箋、画像診断、検査、健康指導、栄養ガイダンス、コミュニティ支援、教育コンテンツなども包含。バーチャルと対面式を兼ね備えたハイブリット診察が特徴。

ライアン・グラント博士は脳神経外科医。ミシガン大学、ペンシルバニア大学医学大学院、イェール大学医学大学院で学ぶ。

Leader's Viewpoint

医師として起業家に

私はイェール大学で教育を受け、神経外科医として認定医の資格を持ちました。さらに複雑な脊髄手術も低侵襲(体に負担の少ない)で行えるようフェローシップ研修も受けています。

イェール大学卒業後、ペンシルベニアにあるGeisingerという総合メディカル・センターに採用され、センター・オブ・エクセレンス・プログラムの2人目の脊椎神経外科医となりました。センター・オブ・エクセレンス・プログラムとは、ウォルマート、ロウズ、マッケソンなど米国の大企業と直接手術契約を結ぶプログラムです。その後、私は自分の臨床活動を移行し、ヴォリ・ヘルスにすべての時間を集中させています。

スタートアップ創業のきっかけ

私たちは、根拠に基づく医療(EBM)チームを持ち、価値に基づくヘルスケア(医療従事者目線での評価ではなく、患者にとっての価値基準を重視)を実践する、バーチャルな医療機関です。

私たちは、筋骨格分野(背中、首、腰、膝など)のケアを行っています。WHO(世界保健機関)によると、筋骨格関連が世界的な障害の最大の要因となっており、EBMはあまり実践されていません。

腰、首、股関節、膝、肩に対し不必要な手術、不必要な画像診断を繰り返し、社会的に価値の低く、コストばかりが高いケアが世界中で当たり前のように行われています。私たちは、この問題に取り組み、これをソーシャルコミュニティと融合させるために、医療機関として再出発しました。

サービスの未来

将来的には、世界各地への展開も視野に入れています。私は脳神経外科医であると共に、テクノロジーによってヘルスケア業界の変革を目指している起業家です。ヘルスケアを改善するチャンスはとても大きく、世界レベルのチームとビジョンがあれば、何一つ不可能なことはありません。より良いヘルスケアの世界を作るため、あなたとつながることを楽しみにしています。

(取材=宮尾卓志 写真=Vori Health)


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