
Sifchain Finance(シフチェーン・ファイナンス)社は、「分散型アプリケーションが他の全てのEVMチェーン間で資産の交換が可能なツール」を提供している。

CEX(中央集権取引所)とは異なり、安全性を運営会社に依存する必要のないDEX(分散型取引所)。Sifchainは分散型取引所として、流動性プールとオーダーブック(リアルタイムで更新されるすべての売買注文のデジタル目録)という最良の要素を組み合わせ、最適な注文執行を実現している。
様々なブロックチェーンを接続することで、暗号資産の流動性を高め、人々を高額な手数料や非効率な取引から解放する目的でつくられた。
SifchainはDEXやCEXとの広範な互換性を想定している。Sifchainが未来に目指すものは特定の管理者を持たないDAO(分散自律組織)であり、DAOが自立するためには、巨大な資本へのアクセスが必要である。クロスチェーンの流動性を構築することは、ブロックチェーン業界の将来にとって大きな意味を持つ。
Sifchainは基本的に、すべてのEVMチェーン上のdApps(分散型アプリケーション)が、他のEVMチェーン間で資産を交換することを可能にするツールとして位置付けられている。他のプロトコルだけでも、理論的にはこれをベースに構築できる。
Sifchainは、北欧神話のシフ(Sif)が雷神トール(Thor)の妻であることから、文字通り「妻の鎖」を意味するThorchainへの賛辞としてローンチし、トークンセールでは、Sifchainのエコシステムが2,600万ドル以上の規模をあげた。
8月24日、SifChainは暗号資産取引所AscendEXに上場。ガバナンスの分散化を進め、トークンのユースケース増加に導くため、「SifDAO」の立ち上げを急いでいる。

取引手数料と速度の効率を跳ね上げる
SifchainはCosmos SDK(独自ブロックチェーン開発キット)をベースに構築された。そのため、IBC(ブロックチェーン間通信プロトコル)を介して、Kava、Akash、Terraなどの他のCosmos Network(IBCのネットワーク)との互換性を持つ。そのため、UniswapのようなEthereumベースのDEXと比較して、取引手数料と取引速度の両方の面で100倍以上の優位性を持つという。
優秀なチーム
開発者側で60人以上のチームを構築し、オペレーションとマーケティングチームを強化している。Sifchainファイナンスは以前からEthereumへのブリッジ(Cosmosベースのチェーン)を持っていたが、先日IBCをリリースし、SifchainがあらゆるEVMベースのチェーン(Polygon、BSCなど)と接続できるようにした。現在はコミュニティの構築を強化している。
独自のIBC
独自のIBCを実装しようとしているDEXやプロジェクトは他にもあるが、Sifchainファイナンスが進めているのは初の試みであり、IBC互換のCosmosチェーンに接続された唯一のEthereumブリッジとなる。
これは、DeFi(仲介者が存在せず、ユーザー同士が直接取引を行える分散型金融)、そして最終的にはNFT(非代替性トークン)にとって重要な働きをもたらす。 Sifchainフィナンス はすでに他のエコシステムから同社のチェーンに流動性をもたらし、ユーザー活動が活発化している。
より多くのコラボレーション
次なる取り組みは、より多くのコラボレーションや統合の追加となる。SifchainのDEXに上場されるトークンの増加、SifDAOの立ち上げ、ペグトークン(より短時間かつ低コストで送金できるようになる規格での暗号資産)のさらなる構築、そしてコミュニティへの報酬の提供などがある。
社名:Sifchain Finance/シフチェーン
設立:2020/8 サンフランシスコ US
創業者:Jazear Brooks
資金調達:350万ドル(シード 2020/8)
分野:ブロックチェーンFinTech
(Photo: Sifchain Fanance, https://sifchain.finance )