【Kaushal Srivastava(コウシャル・スリヴァスタヴァ)/ReadyBazzar社】インドの小都市のニーズを満たすアパレル製品

Leader's Info

コウシャル・スリヴァスタヴァ氏(写真左)は「バンガロールを拠点とするインドのファッション・ライフスタイル製品」をオンラインで提供するレディーバザー社の創業者兼CEO。

YouTuberとしても活躍しており、自身が運営するチャンネル「Earnings Revealed(収入を暴け)」では、収入を得るためのさまざまな方法、収入を管理する方法、経済的に成長するための方法などを取り扱っている。

Leader's Viewpoint

業界の現状

パンデミックの影響を受け、消費者がアパレルや衣料品を購入する方法は変化し、オンラインショッピングが必要となっています。特にTier 2(人口400万人未満)およびTier 3(人口100万人未満)都市の消費者は、急速なペースでオンライン化しています。

UniCommerce社のレポート(2020/10)によると、Tier 3都市ではファッションとアパレルがEC全体のうち50%を占めています。需要が大幅に増加している一方で、ほとんどのEコマース企業は、消費者が購入前に考慮する最も重要な要素の1つである「手頃な価格」に気付いていません。

これらの低層都市は、主に基本的な生活必需品を満たすための収入を得ている、中流階級の世帯で構成されています。オンラインでのブランドファッションの購入は、彼らのポケットに対して重すぎるのです。

これらEコマース企業によるブランディングや強力なマーケティングが、商品プライスを増大させているのです。そのため、消費者は品質を諦め、予算に見合った安価な衣料品を、大雑把に作られたECサイトから探さざるを得ないのです。

サービスの意義

ですから私たちは、「高品質」であることと、「手頃な価格」の間のギャップを埋めることを目的としています。我々は、独自のマーケティングであるノー・ブランディングというアプローチを鋭く観察、研究、開発しており、製品の品質を高く保ちながらコストを削減することを計画しています。

私たちのノー・ブランディングによるアプローチでは、"プレミアム服 "という概念をブランドからノンブランドへとパラダイムシフトを起こそうとしています。

大手ブランドが提供するものと同じ品質のアパレル製品を、ブランドコストをかけずに作り、お客様に提供しようとしているのです。私たちは、既に多くの配送サービスと提携し、28,500以上のピンコード(個人識別番号)で配送できるようにしています。

Tier 2やTier 3の都市の消費者にとって、私たちの製品品質は望まれるものであり、そして手頃な価格になっています。

差別化ポイント

他のEコマース企業が、より多くのブランドを傘下に収めようとしているのに対し、我々は全く異なることをしようとしています。当社のノー・ブランディングアプローチでは、ブランドの品質レベルに匹敵する製品を作ろうとしていますが、余分なブランディングコストが付加されていないため、それらに比べてはるかに安い価格になっています。

私たちの製品は、ほぼ製造コストと加工コストが含まれているのみです。また、人工知能サービスを利用して、配送の最適化と低コスト化を実現しています。

使命

当社は、英国(ロンドン)のメディア企業Fupping Ltd.の子会社The Startup Pillにより、「Top Clothing and Apparel Start-up in India 2021」に選ばれました。

ビッグブランドが提供するのと同じ品質のアパレル製品を安価で提供し続けるため、フルフィルメントコストを最小化するためのアルゴリズムとスマートな流通チャネルを作ることを考えました。このシステムでは、多くのフルフィルメントセンターが必要になりますが、個人が連携して運営することで、スムーズで迅速な処理を実現し、インドの多くの若者の雇用創出につながります。

また、富の創出を支援するために、消費者向けのシンプルな定額制オンライン紹介システムの導入にも取り組んでいます。これにより、消費者は自宅にいながらにして大きな収入を得ることができます。

(取材=宮尾卓志 写真=ReadyBazzar)


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