
プラナイ・プラカッシュ氏はパーソナライズされたビデオ配信システムを提供するWindsor社(サンフランシスコ)の創業者兼CEO。
「1つのビデオを100万人にパーソナライズ」することをモットーにする同社の共同創業者兼CTOはAndrew Faust氏。
プラカッシュCEOはイリノイ大学在学中に現CTOとスタートアップを設立、卒業後はFacebookでフロントエンドエンジニア、Vercelでソフトウェア開発を担当していた。
Leader's Viewpoint生い立ち
私はオマーンで育ち、2015年にコンピュータサイエンスを学ぶために米国に移住しました。当時、8歳の頃にはプログラミングを学び始めていました。はじめは本に載っているHTMLコードを母のPCのメモ帳にコピーすることから始めました。
オマーンは小さな国なので、教育の競争率が低く、プログラミングで遊ぶ時間が長かったのですが、アメリカに移ってからは一変しました。周りの人たちは皆、私より頭も成績も良かったので素晴らしいインターンシップ先も得ていました。私は周りの競争に勝てなかったので、その分サイドプロジェクトに時間を費やしました。
スタートアップ創業のきっかけ
サイドプロジェクトで、ウィンザーの共同設立者となるAndrewと出会いました。私たちが最初に成功したプロジェクトは、オンラインのクイズ番組ゲームでプレイして勝つために作った、何千ものボットです。
このプロジェクトでお金を稼げるようになり、一緒にXBoxを購入しました。それがとても楽しくて、一緒に何か新しいことをやろうと決めたのです。私たちはスタートアップを立ち上げたかったのですが、当時二人ともお金がほとんどありませんでした。
私たちはY Combinatorに応募することを決め、彼らがサポートしてくれるなら、他のプロジェクトは全部やめてスタートアップだけに注力することに合意しました。そして、私たちはそれを現実にしました。
業界の現状&サービスでの対応
様々なアイデアに失敗し続け、約2年間も取り組んでいた時、アンドリューが他社から送られてきたビデオメッセージを見ました。二人とも毎週何百通ものメールを受け取っていて、その膨大な数に目を通すだけで無視していたのですが、iphoneで録画されたビデオだけが彼の目に留まりました。
彼に見せてもらったら、そのビデオが2年前にやったクイズ番組のプロジェクトを思い出させてくれました。つまり沢山のボットをつくることの価値を私に思い出させてくれたのです。
1本のビデオを作るのはとても簡単です。それを1日に何百本も異なる人たちに自動的に送信するにはどうすればよいのかを考えました。
私たちはすぐ行動に移し、現在、私たちのサービスは、まさに求めていたものとなりました。その仕組みについては、私たちのウェブサイトにある「説明ビデオ」をご覧ください。
サービスの未来
私たちの目標は、営業やマーケティングの専門家のために、動画に特化した完全なプラットフォームを構築することです。私たちは、Eメールがあまりにも長い間、業界の標準となっていると考えます。動画はこのような状況を一変させ、企業がお客様と接する方法を根本的に変えることができます。営業に立体的情報をもたらす、そんな未来を私たちはつくっていきたいと願っています。
(取材=宮尾卓志 写真=Windsor)