【株式会社レジリエンスラボ】防災・BCP(事業継続計画)のトータルサービスを提供

株式会社レジリエンスラボ

株式会社レジリエンスラボでは、災害に強い社会を目指し、BCP対策デザイン事業と備蓄シェアリング事業「BCPチャージ」を提供している。いつ起きてもおかしくない大規模災害に備えて、防災・BCP(事業継続計画)のトータルサービスを提供する企業だ。

防災・BCP分野で注目を集めている株式会社レジリエンスラボ、そのバリューを創業者の沖山 雅彦氏に取材した。

スタートアップ バリュー

起業したきっかけについて教えてください。

近年、自然災害は激甚化・頻発化しており、命を守り、事業の継続・早期復旧するための防災・BCPの重要性が高まっています。しかし、日本企業のBCP策定率は中堅・中小企業を中心にまだ低く、ノウハウや人手がないという状況です。

そこで物流会社、電機メーカーで防災・BCPを一から構築・運用し、推進してきた実績・経験・ノウハウをオープン化することで社会に貢献できると考え、株式会社レジリエンスラボを設立しました。

「BCP対策デザイン事業・備蓄シェアリング事業「BCPチャージ」」のサービスの概要について教えてください。

我々が展開している事業は、BCP対策デザイン事業と備蓄シェアリング事業「BCPチャージ」の2つです。(1)BCP対策デザイン事業は、最適な防災・BCPの対策を提案し、BCPの構築から社内に根付かせるための、一連の支援を行うものです。具体的なサービスの内容は、教育、訓練、防災の備蓄品の調達など多岐に渡ります。

(2)備蓄シェアリング事業「BCPチャージ」は、今後発生する大規模災害に備えて、電源・燃料等のエネルギーの備蓄を会員同士で補い合うという、現在事業開発中のスキームです。

緊急時に燃料・非常用電源等を必要としている会員に対し、備蓄拠点から最優先で配送することで、各社、各団体での備蓄品の管理全般・保管場所の確保を不要にし、災害時にも多くの事業者が自力で電気を確保できます。

主な実績をご教示いただけますか?

民間企業や東京、三島、沼津などの商工会議所、また危機管理カンファレンス2022での講演など、多数の講演、研修実績があります。また、企業のBCP策定や運用に関する支援も複数社で行っております。

2022年4月、レジリエンス性・公共性・持続性・継続性・波及性等が評価され、「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2022」(主催:一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会)にて、優秀賞を受賞しました。

また、うれしいことに創業以来、さまざまなメディアからの取材申し込みがあり、今まで日本経済新聞、日刊工業新聞、電気新聞、鉄鋼新聞、静岡新聞、リスク対策.com、INCUBATION INSIDE、インタビューメディア「The Focus」等から取材を受けました。

競合他社に打ち勝つ優位性、「BCP対策デザイン事業と備蓄シェアリング事業「BCPチャージ」」が選ばれる理由を教えてください。


【BCP対策デザイン事業】
BCPのコンサルティングを手掛ける大手企業とは異なり、BCP文書の作成を目的とせず、その文書を企業に根付かせるまでの一連の支援を行っています。

BCPが制定されていない企業に対しては、BCPを推進する体制を作り、独自の知見を活かして現場に即した提案をするだけでなく、役員を含めたBCP体制の構築支援、さらに製品の選定・購入等までをワンストップで提供できます。

また、電機メーカーが出身母体であることを活かした非常用電源や、蓄電池の備えも提案できることも強みです。

【備蓄シェアリング事業「BCPチャージ」】
備蓄シェアリング事業「BCPチャージ」は、現在事業開発中です。BCPチャージのようなビジネスモデルは現在世の中に存在していませんが、ぜひ実現して社会に貢献したいと考えております。

防災意識が高まるなか、長期停電に備えたバックアップ電源への意識も高まってきており、「72時間稼働」を目安とした非常用電源および燃料備蓄が求められています。

しかし、十分な燃料備蓄・電源確保の整備が進んでいない施設が多く、費用や設置場所が課題です。このような課題から、対策が取れていなかった自治体、病院、福祉施設、民間企業等に対して、シェアリングのスキームを低コストで提供し、多くの人命・安全の確保に繋げたいと思っています。

サービス拡大のためのマーケティングプランを教えてください。


昨年、経済産業省「出向起業等創出支援事業」に採択され、国からも国土強靭化の面で期待されています。会社設立以降、PR活動にも力を入れてきたこともあり、受注や問い合わせも多くいただいております。

このように他社にはない知見を活かして、お客様に寄り添った提案・サービスの提供をしていくことで、社会が必要としている事業を展開していきたいと考えております。災害で発生する社会・経済の損失を限りなく小さくし、災害で倒産する企業ゼロ、災害で亡くなる人ゼロを目指して活動していきます。

会社として今後の展開を教えてください。


我々の事業は、共通価値の創造(CSV:Creating Shared Value)を体現しており、サービスを提供することそのものが、社会貢献であると考えています。事業規模・営業体制をさらに拡大し、災害に強い社会への貢献に邁進してまいります。事業開発中の備蓄シェアリング事業「BCPチャージ」は、1年以内に実証実験を通じ、3年以内に事業化することが目標です。

また事業のDX化にも着手し、業務のシステム化を進め、迅速に対応できるコンテンツを提供し、より多くのお客様の課題解決を目指していきたいと思います。スピード感を大切にし、サプライチェーンを意識した新たな市場を開拓していくことで、BCPトータルサービスを拡大させていきます。

そして、SDGs達成に向けた実践として、防災・BCPに関するイノベーションを起こし、持続可能でレジリエンスな社会に貢献していきたいと考えております。

COMPANY

社名:株式会社レジリエンスラボ

設立:2021年8月2日

創業者:沖山 雅彦

分野:防災・BCP


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