【Bone Health Technologies】骨粗しょう症の発症を最大25年遅らせる振動ベルト

Bone Health Technologies

Bone Health Technologies(ボーンヘルステクノロジーズ)社は、「骨減少症と骨粗しょう症の予防を目的とした初の振動ベルト『OsteoBoost(オステオブースト)』」を提供している。

骨粗しょう症の発症率は、20年間の薬物治療にもかかわらず、増加の一途をたどっている。50歳以上の女性の2人に1人、男性の4人に1人が骨粗鬆症による骨折を経験すると言われている。

ニューヨーク・タイムズが「まれに発症する骨粗しょう症治療薬の副作用を恐れ、数百万人が骨粗しょう症を患っている」と発表しているように、現在の薬物治療は十分に活用されていない。75%の患者が12ヶ月以内に薬の服用を中止してしまう。対照的に、Bone Health Technologies社が開発したオステオブーストは、骨に機械的な刺激を与えることで、多くの骨折を防ぐことが期待され、実患者から83%の満足度を得ている。

Laura Yecies(ローラ・イーシーズ)CEOは脳しんとうをチェックするVRゴーグルで有名なSynkThink社、Googleに売却したCatch社、当時のDropbox、iCloudなどを差し置いてベストクラウドサービスにも輝いたSugarSync社のCEOを歴任。ハーバードビジネススクール卒業である。

(Bone Health Technologies, Laura Yecies)

オステオブーストは体重をかけた運動を模倣した穏やかな機械的刺激である。それは薬物を使わない効果的な治療法を提供する。安全で効果的な全身振動技術を用い、運動と同じメカニズムで幹細胞を骨に送り込む。

1日1回 30分程度オステオブーストを5~10年間使用すると、骨粗しょう症の発症を20~25年遅らせることができるという。薬は骨粗しょう症にしか承認されていないのに対し、オステオブーストは骨減少症の時に使用可能。

2021/10、米国国立衛生研究所(NIH)の国立老化研究所(NIA)は、小企業革新研究(SBIR)プログラムの一環として、Bone Health Technologies社に商業化準備パイロット(CRP)助成金270万ドルを授与した。

同社のオステオブースト技術は、第一線の専門家で構成される審査委員会によって審査され、重要なアンメットニーズを解決する可能性が高いと認められた。

スタートアップ バリュー

シンプルで効果的

振動ベルトであるオステオブーストは、腰や背骨に穏やかな機械的刺激を与えることで、骨量の減少を抑え、骨の成長を促進させる。

15年間NASAとの共同研究を行う

NASAと共に研究を始め、15年に渡る研究成果を基に、正確な振幅と周波数の振動により骨を刺激することを証明した。オステオブーストは、最も傷つきやすい腰と背骨に最適な治療を与えることができる。

(Bone Health Technologies, https://www.bonehealthtech.com/#research-1)

臨床研究

現在、アメリカ国立衛生研究所(NIH)が資金提供している臨床試験で、1回の治療で大幅に改善したというパイロット・スタディの結果に基づき研究が行われている。

楽に治療

1日1回30分程度オステオブーストを身につけて治療。家事や犬の散歩をしながら治療が行える。

Bone Health Technologies, https://www.bonehealthtech.com/#research-1

COMPANY

社名:Bone Health Technologies

設立:2018 サンフランシスコ US

創業者:Daniel Burnett

資金調達:250万ドル(シード 2021/5)約50万ドル(2019/8)

分野:ヘルス機器

(Photo: Bone Health Technologies, https://www.bonehealthtech.com )


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