【Trusty.care】米国の高額な医療費に悩む高齢者向けサポート

Trusty.care

Trusty.care(トラスティ・ケア)社は、「退職者向けの保険商品の販売方法を改善するための製品」を開発している。

国民皆保険制度のない米国では、多くの国民が雇用を通して提供される民間医療保険に加入している。2010年にオバマ政権時代に成立した医療保険制度改革法は、従業員数が50人を超える企業に対して、医療保険を提供する義務を課している。

そんな中、高額な医療費により自己破産をする人々の増加が社会問題となっている。世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響を受け、バイデン大統領はかねてから医療費負担適正化法の拡充を掲げており、ヘルスケア改革に積極的に取り組むものと考えられる。

Trusty.careの使命は、高齢者とその介護者が医療費を節約できるようにすることである。同社プラットフォームにより、パートナーブローカーはより短時間での販売が可能となり、保険加入希望の高齢者はそれぞれのニーズに最適なプランに登録する。現在米国内で3万7,000人のブローカーを抱え、その数は日々増えている。

Trusty.care社は、メディケア(高齢者・障害者向け公的医療保険)、メディケイド(アメリカ政府による医療扶助)、メディギャップ(メディケアでカバーされない医療費のための補足保険)への登録を簡単にし、専属の担当者が案内する。また、プラットフォームはプログラムが自動化されており、最新の規定に結びつくよう常にアップデートされる。

創設者兼CEOのJoseph Schneier(ジョセフ・シュナイアー)は過去20年間、様々な社会問題の解決に取り組んできた。幼児期の識字率向上、外国語習得、労働力強化の関連製品開発に携わり、国務省、アメリカ合衆国国際開発庁、ジョンズ・ホプキンスSAISなどからの依頼で調査を行ってきた。最近ではTEDMed、Lake Nona、StartupHealth JPモルガンで講演を行い、コーネル大学、ニューヨーク大学、コロンビア大学、ウォートン大学でメンターを務める。

スタートアップ バリュー

医療費節約ソリューション

  • 識別:高齢者が服用している薬、希望する医師、自己負担額の最低額に基づいて、適切な保険プランを特定
  • モニタリング:保険料、給付金、薬価の変更をモニタリング、高齢者にどのように対応すべきか伝達
  • ナッジ:医療費を節約するための具体的な行動を定期的に表示

膨大なデータ

全国のすべてのメディケア・アドバンテージ(オールインワン保険)、メディケア・サプリメント、および処方箋の保険プランデータを収集し、2億件の記録は現在も急速に増加している。

薬局での支払いとともに、利用可能なすべての薬剤プランが表示されるため、メディケアの見積もりが正確であることが確認できる。データは、ユーザー、政府、非営利団体や財団のパートナー、企業顧客から提供されている。

最大5,000人の受益者のプランを数分で比較・評価する。

トラスティ・セレクト・プロ

トラスティ・セレクト・プロは、メディケア販売のためのオールインワン見積・登録ツールである。メディケア・アドバンテージメディケア・パートD処方薬、メディケア・サプリメント保険などのすべてのプランを、1つのプラットフォームで見積もることが可能。

保険加入希望者の意図に沿ったデータを元に、より良い意思決定を可能にする。単一プラットフォームなのでブローカーの販促コストカットにも貢献する。

COMPANY

社名:Trusty.care/トラスティ・ケア

設立:2018/4 ニューヨーク US

創業者:Joseph Schneier

資金調達:400万ドル(シード 2021/6)150万ドル(2020/7)200万ドル(2019/5)80万ドル(プレシード 2018/12)

分野:医療保険プラットフォーム

(Photo: Trusty.care, https://www.trusty.care )


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